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3年目の…|みんなのブログ
3年目の…
13/12/02 14:56
三年前のクリスマスプレゼントで貰った、革手袋があるんです。
菫色に染めたラム革の切れ端を、幾つも縫い合わせて成形したもので。
革の一枚一枚は悪くないのですが、染めやなめしは堅牢ではなく。
たぶん、ワンシーズン仕様のつくりなんですよね。
実は、も少しちゃんとしたカーフの手袋を既に持っていまして。そっちはデザインも使い勝手も、実にあたし好みなのです。
でも、せっかくいただいたプレゼントなので、日常遣いには、ラムを使うことに。
1年目は、指の間の糸がほつれたので、縫い直し。二年目も、また別の箇所がほつれて、縫い直し。
三年目の今年は、全体の色褪せ&よく擦れる箇所の白け具合がみすぼらしくて。
(これはもう、さすがに処分するしかないよね)
って捨てかけたのですが。
(その前に磨きの練習に使おう)
と、似た色の靴墨を塗ったら、新品のような色に戻っちゃいました。
布で拭き込み、豚毛ブラシでの磨きが仕上がる頃には、深い艶が出て。指先にまで吸い付くような心地好いなめし具合に。
革手袋が、
(僕はこんなに復活したのに、それでもやっぱり捨ててしまうの?)
って泣いてるみたいに見えてきて。やっぱり まだしばらく使う事に決めました。
もっとも、磨きの練習って思ったからこそ、あたしは、靴墨を塗ったわけで。
靴墨は、非常に色移りしやすいので、さらなる布拭きが必要でしょうし。
万一色移りして困る物には触れないように、細心の注意も必要だと思います。
(だから、自前のカーフに替えたほうが楽なんだけどな…)
って、苦笑いしながら。
この冬も きっと、あたしはこのラムと過ごしてしまうんでしょうね。
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