おばあちゃんが１人でやってる定食屋さんに行ってきました。
１０人も入れば満員の店内に、食事どきを微妙に過ぎているのに、男性客が７人座ってて。

(これは、いけるかも！)

って、期待したのですが。

定食を頼んだら、スーパーの惣菜を何品か、盛り付けて出してくれました。
どうやら、自家製なのは、おつゆとごはんだけのようです。

味は、あんまり美味しくはなくて。でも、おじちゃん達に訊いたら、

「自分でスーパーに行くと、同じ惣菜しか買わないけど、ここだと、いろいろ食べることになるから、身体に良さそう」

「安いのがいい」

「独りで食べたくない。此処なら、ママさんもみんなもいるから」

と、皆さん、楽しそうでした。

以前は、おばあちゃんがぜんぶ作ってたそうなのですが。年をとってお店を畳もうと思った時に、お客さま達が、今のカタチを提案したんだそうです。

「もっと年をとって、動けなくなったら、セルフサービスにしようと思うのよ」

と、屈託なく笑うおばあちゃん。

食事が終わると、残さず食べたお客さまにだけ、ピルクルが出されます。

「こんな年寄りになってもね、やっぱり、これが楽しみなんだな」

戦中派というおじいちゃんが目を細め、味わいながら、飲んでいました。

絆が薄くなった世の中ですが、この店は、とてもあたたかです。
あたしも、たまには差し入れを持って、仲間に入りに行こうと思います。