バスを待ってたら、強い夕立ちが来ました。みんな慌てて傘を開いたのですが、１０代とおぼしき白人の女の子だけ、自分の傘を持っていません。手をかざし、悲しそうに何か叫んでいます。

白いシャツがみるみる濡れてはりつき、あんまり可哀想だったので、バッグにあった予備の折り畳み傘を、

「Gift for you！ 」

ってさしかけてあげました。そしたら、彼女の大きな目が、さらに大きくなり、

「Thank you！！」

ってハグされて、ほっぺにチュウまで/////

おひさまみたいに明るい笑顔で、屈託の無いお嬢さんでした。

よく見たら、アジア系な顔だちの少年２人が彼女と同行してたんですけど。彼らは、自分達だけ、それぞれ傘におさまっていまして。

(なんて気がきかない男達なの！)

って、イラッとしちゃいました。

もちろん、傘が無いのは、彼女の自己責任。でも、あんなに激しく降ったら、話は別でしょうに。
それとも、相合い傘っていうのは他の国には無い、日本独自の風習なんですかね？

そこに、あたしの乗るバスが来て。彼女は、大きく手を振って、見送ってくれました。

もう会うことはないんでしょうけど。あのあたたかな笑顔を失わないで、成長してってほしいって思います。