客の女性に背中を刺されて深さ５センチの傷を負いながら、自殺を仄めかす彼女から包丁を取り上げた後、１時間半もの間、自殺をしないよう説得し続けたホストさんがいた…というニュースありました。

命に別状は無かったとはいえ、自分より刺した女性の方の身を案じて、逃げずに傍で説得を続けるとは…

(まるで、メンヘラさんが挙げる理想の２次元キャラみたい)

と、思ったと同時に、

このホストさんのプロ根性を垣間見た気がしました。
店のナンバーワンホストとも同席しながら、

「見ためは好みじゃないけど、この人がいい」

と、指名を獲ったという話なので、お客さまのキモチを最優先にする、徹底した気遣いが出来る人なのでしょう。

彼が救急車で運ばれたのは、報告を受けて駆けつけた上司と落ちあった、刺されてから３時間後のこと。

下世話な推測をすれば、その間に売掛金の回収策を検討したり、警察に見られたくないモノの処分をしたり…も、あったのかもですが。お客さまが受けた印象はやっぱり『筋金入りの白馬の王子さま』なのでは？

ここまで徹底して、理想世界を演出するホストさんもいるんですね。

これまで、

(ホストさんに逢うために身売りまでするなんて、意味不明)

って思ってましたが。こんな話を聞いたら、現実との見境を失い溺れる女性が出るのも、何だか納得出来てしまいます。

刺した女性は、

(帰ろうとしたので、もう少しいて欲しくて、どうやったら帰らないでいてくれるかを考えてたらパニックになり、少しだけ傷つけたいと思って刺した。殺すつもりは無かった)

と、語っていますが、一つ間違えば命に関わる傷だったそうです。
それに、1時間半後に説得を切り上げ、今度は本当に帰って行ったホストさんを、わざわざ別の包丁を掴んで追ってるんですよね。

その時の姿は、Ｔシャツ＋黒い下着のみで、ボトム無し。
よほどの情念に憑りつかれてたとしか思えません。

だけど、逮捕後は、

「今から思うと、好きだったかどうかわからない。あんなことしたんだから、好きだったのかな」

と語ったとのこと。

この女性が精神疾患を持ってる可能性もありますが…いやはや、ホストさんマジックは、恐るべし！なのです。

ともあれ、ホストさんの傷が８針で済んだのも、通行人が刺されなかったのも、本当に不幸中の幸いでした。

華やかな魔法は、ほどほどの距離から眺めるのが無難かもですね。