バス停での出来事です。
土曜日モードのバスを待ってたら、列の２番目だったサラリーマンさんが、いきなり蒼い顔でうずくまってしまい。
その場に居合わせた４人で慌てて、

「大丈夫ですか？」

と、すぐ傍のベンチに座らせてあげました。

絞り出すような声で、

「血が…血がたくさん出てる」

と、サラリーマンさん。ワイシャツ＋スラックス姿で、ぱっと見は顔が蒼いだけに見えるけど、見えない箇所が血だらけなのでしょうか？

「救急車を呼んだほうがいいわ」

と、しっかりした感じのおばさまが言い、あたしが電話を取り出したとき、ふと、彼の後ろにいた女の子の足が見えました。
むこうずねから流れ出した血で、ソックスまで紅く染まり始めてて。かなーりスプラッター風味な構図になってます！！

「血が出てるけど、痛くない？」

と、耳元で訊くと、本人も初めて気付いて驚いていました。

むこうずねにカサブタが出来てたそうで。うっかり引っ掻いたか何かが当たったかで、剥がれて出血が起きてたようです。

ぱっと見は真っ赤で派手でも、痛みは無く。傷も小さいし固まりかけてるし、血友病も糖尿も無し…って事で、これ以上あちこちが汚れないように、傷口を軽く覆う事にしました。

あたしの持ってた滅菌コットン＆ガーゼにたっぷり馬油をのせ、サージカルテープで貼って、完了。

ものものしい血染めソックスは、優しいおばあちゃま提供のスーパーの袋にしまい。紙おしぼりで足をぬぐって清めたら、あっという間に片付きました。

そこでやっと、サラリーマンさんも正気に戻ってくれて。バスが来る前に、一件落着。

男性は、血への免疫が少ないとは聞きますが。他の人の出血を見たというだけで、倒れてしまう人もいるんですね(^^;

やがて来たバスの中で、この程度の流血騒動で済んだ幸運＆日本の平和に安堵して、ひそかに胸を撫で下ろしたあたしなのでした。